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2003年についに真打ち登場、【Scooters complete collection】。
コンテムポラリィ監修による総棚ざらえCDで、スクーターズとしての all works を収録している23曲収録盤。
LP10曲/シングル2曲/《Shout》《So long baby》/《Pillow Talk》/《I wonder》…(ラストが1分に満たない小曲でキングトーンズの81年LPに収録されていたらしい:実質デビューはこれだった)収録。
以下はこのCDで初出ナンバー。
13:東京ディスコナイト unreleased_ insturmental
16:あたしのヒートウェイブ heat wave_ live
17:恋のビーチウッド beachwood 4-5789 live
18:モータウン・メドレー Motown medley_ live
19:タイトゥン・アップ tight'n up_ live
20:プレイボーイ playboy_ unreleased version
21:アイムレディーフォーラブ I'm ready for love_ unreleased version
ライブテイクも満載した充実の1枚。これでスクーターズは事足りる…のは確かだし、実際これを手にした時はすごく嬉しかった。
その思いは変わらない。いまからでもスクーターズを聴いてもらうならば絶対のお勧め。丁寧なマスタリングで音質もかなり良くなっている。
もっとも惹かれた曲について一言。
《I'm ready for love》です。この曲、オリジナルはマーサ&ヴァンデラス。作はもちろんH-D-H。個人的ベスト、数多くのHDH楽曲のなかでもベストはこの曲…それほど好きなモータウン・クラシックで、それをまたスクーターズが/ロニー嬢が。…まったくのデモ録音であまりにシンプルなんだがそれでも素晴らしい。Good'n Cheap... 涙ちょちょぎれの満足テイクを聴けた。
《Tight'n Up》は、YMOでも知られるアーチー・ベル&ドレルズ曲。メンバー紹介の際にいつもつかっていたナンバー。
《Playboy》はステージでも主要曲だったモータウン・カバーで、《恋のビーチウッド》とともにマーベレッツのレパートリーから。最初に書いたようにボーカルのロニー節ちゃんがグラディス・ホートン似だったのでバッチリです。^^
素晴らしい盤だがいくつか問題点アリ。はっきり言える箇所がある。
LPの1曲目《バイバイグッドバイ》、これはオリジナルテイクは頭にプッシュフォンを押す音、つづいて呼び出し音が6回…で、"hello?" の一言/電話SEが入っている。それがこのCDではすっぱり抜けている。これはどういう意図だろう。ソウルチューンお約束のSEをカットするとは、ミスとしか思えないがどうなのか。
それと、3曲目から12曲目までがLPの10曲なのだが、アナログのB面にあたるところの曲順が違っている。これも解せない。これは意識的だろうが、なぜ?
曲間にラジオスポットやらライヴMCなどをジングルのように挿入しているのも、ワタシには違和感が残るのだが…。
すんなりアナログままでよかったのに、余計な手を加えたと思えてならない。
さて目玉となっているライヴテイクは、すべて霞町「レッドシューズ」ステージからの音源。これもちょいとひっかかるのだ。「レッドシューズ」での音源は典型的オーディエンス録りであり、モノラル。拍手の音は大きいし、録っている本人の声まで "on" になってる…ようはブート同様ということ。これはコンプリートと銘打ったCDに使うべき音源とは思えないというのが正直な気持ち。
というのは、オフィシャルにしっかり卓録りした/PAアウト音源を残しているのだから。
レッドシューズ・ギグは '82-7-26 。その4ヶ月後、池袋西武内にあったイベントスペース「Studio 200」でのギグへワタシは行った。告知ポスターを載せた、それ。
会場入り口で配っていたアンケート用紙が変わっていた。
『本日のライブ音源をご希望のかたは住所をお願いします。後日お送りいたします』
何? にわかに信じがたかったがもちろんワタシは記入しておいた。
すると約束どおりに送られてきたのだ、カセットテープが。なのでこの手持ち音源は〝オフィシャル〟。
<スクーターズ・ライヴ> 池袋西武 STUDIO 200 '82/11/30
01- バイバイ・グッドバイ
02- Somebody to Love
03- Beachwood 4-5789
04- Baby It's You
05- 東京ディスコナイト
06- Playboy
07- ザ“うかれて”ワッチャ
08- Motown Medley
09- Tight'n Up 〜(メンバー紹介)〜 Float On
10- So Long, Baby
11- Somebody to Love(アンコール)
小西康陽氏も言うように「ご機嫌なパーティバンド」だったスクーターズ。ライヴで冴えていたのは一にも二にもリズム隊がしっかりしていたから。
偽フィリピンバンドとしてハコバンで鍛えたらしいベースのミンダナオイトウ、それとドラマーのカンプイチロウ。
ここには40分強の収録だが実際は90分程度のステージだったと記憶。
アルバムからは(1)(5)(7)の3曲のみ。
さて【コンプリート】CD(霞町音源)にも(3)(8)(9)が収録されている。しかしこちら、池袋音源のほうが…ライン音源のPAアウト、CD化ならばこちらが選択されてしかるべきだったのでは。《Motown medley》にしても霞町のテイクが4分なのにたいして 8分20秒もある。《Tight'n Up》もほぼ倍の尺であり、信藤さんもオキニだった、ワタシにとってのベストソウル・チューンの《Float On》も聴ける。
面白い選曲、アンコールでも繰り返したのは持ち曲が切れたからだったな…《あなただけを》。バンドとは水と油のようなサイケ大明神 Jefferson Airplane 曲、なぜレーパトリーにしたのか。たんに信藤さんがリアルタイムに好きだった曲…かもしれない。
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ここまでが過去ブログで書いたこと。
現在( '12年夏)嬉しいニュースが飛び込んできた。なんとセカンド・オリジナルアルバムが30年を経て登場するというのだ。さて今回はどういう活動になるのか、アルバムを聴きながら注目してみたい。
悲しい知らせがひとつ… '10年にキーボード担当だった中西保子さんが亡くなっていた。
RIP... Yokohama "Oh, Honey" YACCO
【2012 summer_ dennyオクヤマ】